「子ども科学電話相談」を愛するブログを開設

NHK

少し鬱屈とした夏だった。曇り空だったがセミも鳴いており、ジメジメとした夏の朝。
貧乏だった自分は少しでも安い駐車場をと探したため、車から降りて職場まで15分程度歩かねばならなラズスマホでラジオを聴きながら歩き始めていた。
子どもの疑問に電話で回答するという、夏だけやる長寿番組。
司会者に促された5歳の女の子が質問する
「えっとぉ・・・せかいは あさから はじまったの?」

その質問を聞いた途端、澱んでいた雲が晴れ、蝉の鳴き声は小鳥の声に変換された。(気がした)
ーどうしてそれを不思議に思ったの?
司会者に聞かれた彼女は戸惑いながら
「んー・・・おそらを みて おもったの」
屈託がないとはまさにこのこと。天使がおる・・・おそらくそれを聞いていたすべての大人たちが感じたことだろう。
回答する天文の先生も感動を隠せないようだった。
ーそっかぁ、おそらを見ていてそう思ったんだね!
それからは地球が丸いこと、太陽に当たる所が朝や昼になることなどを説明したが、5歳に理解できているのかはよくわからない。
ただただ思いついたことを口に出しただけのような質問に、こんなに心を揺さぶられるなんて予想外だった。
何となく時間潰しに聞いていたラジオ。
この放送をきっかけに、毎回聞くようになった。
そして聞いていくごとに愛が深くなっていった。
⚫︎子どもたちの素朴な疑問
⚫︎大人にとっては当たり前の質問
はもちろん
⚫︎大人顔負けの知識を披露する未就学児
⚫︎着眼点が考えつかない発想力に富んだ質問
そして
⚫︎回答者の癖のある解説
⚫︎子どもが好きでこの番組を愛している関係者
そういったものにどうしようもなく魅了された。
それなのにそれなのに・・・これまでの人生でこの番組を話題に出した際、知っている人に出会うことはほとんどなかった。
1984年からやっている長寿番組だ。回答者は最新の研究を最前線で行っている大学教授や施設館長などの超専門家。
民間でやろうとすれば莫大な手間と費用がかかるだろう。それを無料で楽しむことができるのに・・・。
素敵な質問と回答を聴くたびに、しかし誰に言っても伝わらずモヤモヤした悔しさは、そのうちに
「この愛を誰かと分かち合いたい」
という思いになり、このブログ開設に至った。
(できれば夏休みスペシャルの前に開設したかった・・・)
このブログを見た方がラジオに興味を持ち、ほっこりとした気持ちになってくれたら嬉しい。
もしくはラジオを聴いて私と同じく沼に落ち、同志を探している人の目についたら本望である。

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